第4回 日本のスポーツ文化とマルチアスリート
2017/07/21対談記事公開スケジュール
7/18 第1回 ワールドゲームズ史上初2競技での代表選出
7/19 第2回 フィンスイミングと競泳の違い
7/20 第3回 技術の言語化
7/21 第4回 日本のスポーツ文化とマルチアスリート
7/22 第5回 指導のあり方
7/23 第6回 大学時代のプレッシャー
7/24 第7回 マルチアスリートは日本のスポーツ文化を変えていけるか
第3回では日本の競泳界の指導の現状やあるべき指導方法についてでした。第4回では日本のスポーツ文化とマルチアスリートと題して、日本のスポーツ文化について語っています。
例えば、ライフセービングっていうのは人命救助を目的としたスポーツなので、満水にすると約40kgになるオレンジ色のマネキンの人形などの重たいものを水底から引き揚げてきて体一つで運んだりするんですね。そういう作業をフィンなどの道具を使ってやる。それでぼくはフィンスイミングをやっているからフィンの種目が得意かっていうとそうでもなかったんです。競泳でドルフィンキックが速いからモノフィン履いてドルフィンキックが速いかっていうとそうでもないというのと同じように、ビーフィンを履いて重りを引っ張るだけでしょって思っていたらまるで別物でした。
競技を兼ねるメリット
マルチアスリートのススメ
例えば僕の経験でいうと、競泳の大会では15メートルまで潜っていいんですよね。僕はドルフィンキックが得意だから、今は大会に出ると15メートルめいっぱいに潜ってばっかりのレースをします。でも競泳時代にはそれに挑戦しようっていう気持ちが湧いてこなかったんです。今やっていることから大きく逸脱したことにチャレンジしようっていう気になれなかったなと思います。フィンスイミングをやってもう一度ドルフィンキックで水中を進むことのメリットを感じて、改めて競泳でもやっていようと思えました。そういう風にチャレンジしていない技術っていうのがみんなあると思うんです。自分は苦手だからあれはいいかなって捨てているものがあるはず。知識としては知っているけどできなさそうだしやらなくていいかなと思っているものがみんなちょっとずつあるはずなんです。別の競技をやるとその重要度が再認識されてチャレンジしようって思えたりするっていうのはあるかなと。
大学時代を超える!?
次回は「指導のあり方」です。 もし自分が競泳のコーチをするならどうするかなどを語っていきます。